あと施工アンカーの許容応力度など

<あと施工アンカーの許容応力度など>

あと施工アンカーの許容応力度が告示で決まっていることは〈あと施工アンカー告示と設計・施工指針の解説〉で解説しました。

ここでは,D13,D16などの鉄筋を接着系アンカーで施工した時に算出される許容応力度を示します。

告示,指定書,設計施工指針で条件がついていますから,その条件が守られていることが前提となります。主な条件は,

○既存建物の補強に使う時に限られる
○コンクリートの圧縮強度が18以上である
○有効埋め込み長さは12d以上である
○使用できるのは鉄筋(D13~D22)のみであり,全ねじボルトは対象でない

などです。

また,重要なことして,長期の許容応力度は設定されていませんから「0」です。

そしてもうひとつ重要な前提条件があります。当たり前のことですが,「指定書」の取れている接着系アンカーでなければ許容応力度は出ません。

メーカー各社のあと施工アンカーの中で指定書のあるものがどれなのかを知るのがなかなかに大変なことでして,私の知っている範囲では,「社団法人 日本建築あと施工アンカー協会」が一括して「指定書(告示改正へのJCAAとしての活動報告)」を取得していますから,そこに記載されている次のものは指定書がある,つまり,告示に基づく許容応力度が算出できます。

HVUアンカー:日本ヒルティ㈱
エスアールタイト:㈱ケー・エフ・シー
ARケミカルセッターAP,ARケミカルセッターHP:旭化成ケミカルズ㈱
レジンエース:ユニカ㈱
ケミカルアンカーRタイプ,ケミカルアンカーRSタイプ:日本デコラックス㈱
ボルトメイトTG,ボルトメイトSE:前田工機㈱
フィッシャーレジンアンカー:峰岸㈱
デンカクイックカプセル:電気化学工業㈱

これらは同じ指定書で指定されたものですから,「あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針」の条件が守られていることを前提として,発現する許容応力度は同じです。

告示式(「指定書」)に基づいてあと施工アンカーの許容応力を算出して表にまとめました。
あと施工アンカー1本あたりの許容耐力など(H13告示第1024号による)

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このページの公開年月日:2015年10月13日