WordPress奮戦記3

1月はじめぐらいにやっとほとんどのページの移行が終わった。

そろそろバックアップを撮ろう!

WordPressは予期せぬクラッシュがあるようで,「WordPressのアップデートの前には ,バックアップをとりましょう」と推奨されている。アップデート画面にはバックアップを撮る方法の解説もリンクされているからそれを見てバックアップするのだが,phpMyAdminというプラグインを使った方法が説明されていて,そのとおりにすればいいのではあるが,プラグインの知識やデータベースの知識のない私にできるものではなかった。

何かないものかと過去のフォーラムを見ていたら,WordPressの機能の中に「エクスポート」があって,エクスポートで固定ページを取り出して,写真データはフォルダーにあるものをコピーしておく方法があることが分かった。

試行錯誤しながらではあるが,この方法でバックアップを撮った。

概略だけ,バックアップの仕組みを解説しておくと,

エクスポートで取り出せるのは,データベースに保管されているもののみ。データベースにはホームページのほとんどの情報が含まれていて,例えば,それぞれのページの文書の部分,その文書につけたHTMLタグが含まれている。これをXMLファイルに変換してパソコン上に取り出すことができる。

データベースにないものが,JPEGやPDFなどの添付ファイルである。これはFFFTPで取り出す。これらの添付ファイルは,wp-contentのuploadの中に入っているので,全部取り出す。

復元するときはその逆で、xmlをWordPressの機能の「インポート」でデータベースに復元し,jpgなどのファイルをもとのフォルダーに送り込む。これで復元できる。写真がつながってメニューなども復元できていた。

この方法で注意しなければいけないのは,ワードプレス自体やテーマやテーマに加えた設定などは復元されないことである。

もしも,完全に消えてなくなってしまった場合,ワードプレスとテーマをインストールしてから上記で復元して,そして,テーマに加えた独自の設定をする必要がある。

偽装事件から10年No.4

この偽装事件を受けて,私が取り組んだことを紹介します。

事件の発表を聞いたその日の夜から,構造の勉強を始めました。それまでも構造の知識はありましたが,偽装設計をする人がいて,審査の過程で偽装を見抜かねばならないとなると,習得しておくべき知識量が格段に違うからです。

この勉強をする中で気づいたのは,「審査するための道具が必要である」ということです。法規制の整理とともに,設計の過程で生じる計算式を段階ごとにわけて,計算過程のそれぞれが正しく算出されていることをチェックする計算表のようなものが必要です。

このことに気付いて,それを自分一人で作るのもあるとは思いましたが,近畿大学の藤井教授のところへ行って相談しました。「この偽装事件を受けて,こんなものを作りたい」というと,なんと,賛同してくれて,「構造計算書審査技術の開発」として取り組んでくださることになったのです。

次の年度のふたりの卒業論文のテーマに設定して,私も卒論生の指導をしたのです。4年間で3人の卒業論文とひとりの修士論文の作成を指導して,私も論文を出しています。

構造計算書審査技術を作るという過程で,構造規制の複雑さや構造設計の奥の深さが見えてきました。

偽装事件から10年No.3

偽装事件を受けて,再発防止対策に取り組まれた人のことを紹介します。
いえいえ,その人のことをそれほど知っているわけではありませんので,取り組まれた人に出会えたことの偶然についてお話します。
再発防止対策を最も真剣に取り組んだのは,国土交通省住宅局建築指導課であると認識しています。事件を受けて建築指導課が最初にしたのは,事件の解明であり,実行者,責任者の処罰であったはずですが,その後は再発防止対策へとシフトしていきます。具体には再発防止のための法改正です。
平成19年6月に施行された改正法で,審査の厳格化が行われて,構造適合性判定制度がスタートとともに,構造関係規定が明確化され,確認申請書への記載事項も詳細に規定されました。
この改正作業を行うのが国土交通省建築指導課ですが,担当するのは数人の係長で,これほどの制度改正に対応できるほどの人数ではありません。実は,建築関係の法改正作業(法文の作成作業)は,国土交通省国土技術政策総合研究所で行われています。その中心にいた方が平成19年4月から広島大学に来られたので,幸運にも,その人に巡り合うことと,改正のことをお聞きすることができました。
建築学会中国支部の何かの講演会で登壇されて,話すことは当然に,この法改正のことです。
地元の建築士会にも参加の意欲を示されて,「偽装事件と法改正への対応」というテーマの改正法で苦労していた建築士との座談会へも参加直前までいったのですが結果としては参加はかないませんでしたが,その準備の中で,直接にお話を聞くこともできました。
当時は,改正法の施行直後で,制度があまりにも厳格化しすぎていたもので,大きく混乱していました。その中で,その人が話されたのは,「事件による信用失墜に対して,どこまですれば認めてもらえるか,それを考えて制度を作った」です。
偽装事件を受けた法改正は,確認申請図書の保管であったり,申請時の審査途中で修正になった場合にどこを修正したのかが記録として残るようにするとか,どこまで記載するかを明確にするとかでして,その部分だけ見れば,当然のことでしかありません。
改正の大きな柱である構造適合性判定も,行政側の審査能力不足を補うものであり,これも必要事項だと思います。
19年の法改正で,苦労させられた人も多かったとは思いますが,信頼回復のために何をすべきかを考えて作られたものであることを紹介します。