経営事項審査

<経営事項審査>

公共工事の特有の制度として「経営事項審査」があります。

公共工事を請け負おうとする場合は建設業法第27条の23の経営事項審査を受けていなければいけないことになっています。

注:適用されるのは元請けだけです。


 

対象となる公共工事は建設業法施行令第27条の13で規定しています。

対象となる公共工事:国,地方公共団体が発注者であり請負代金額が500万円以上のもの

注:建築一式工事の場合は,1500万円以上

注:公益法人や準じる法人が発注者である場合も対象となる

注:緊急性のある場合は対象とならない


経営事項審査で審査する事項は(法第27条の23第2項より),

① 経営状況

② 経営規模,技術的能力(技術職員数を含む)その他の①以外の客観的事項

に加えて(経営事項審査の項目及び基準平成6年告示第1461号より),

③ 社会性等(労働福祉の状況,業務災害による死亡者負傷者数など,建設業の営業年数,公認会計士などの資格者数)


経営事項審査は,形式上2つに分かれており,「経営状況分析」と「経営規模等評価」です。前者は外郭団体である「登録経営常用分析機関」が行い,後者は国土交通省または都道府県が行います。

この2つの結果を統合して算出されるものが「総合評価値」であり,申請に基づき国土交通省または都道府県が行います。

法令上の義務付けは2つの審査を受けることですが,どこの自治体も公共工事の指名参加資格として総合評価値の提出を求めますので,事実上,ほとんどの建設業者は総合評価値まで算出します。


建築士が,経営事項審査制度の詳細を知っておく必要はないはずですが,公共工事の受注に必要なものであり,結果が公表されていることまでは知っておくと便利です。

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経営事項審査結果の公表

審査結果はネット上で公開されています。

一般財団法人建設業情報管理センター」の「経営事項審査結果の公表」で会社名や許可番号で検索すれば全国の建設会社が閲覧できます。

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このページの公開年月日:2014年12月24日