土砂災害警戒区域指定とがけ崩れ<北海道胆振東部地震>

<土砂災害警戒区域指定とがけ崩れ>

平成30年北海道胆振東部地震では,震源となった厚真町の斜面地で大規模ながけ崩れが発生しています。特に厚真町吉野地区では,斜面のすその部に住宅が建ち並んでいてその大半が崩壊した土砂に押しつぶされ大きな被害を出しています。

北海道での土砂法による土砂災害警戒区域・特別警戒区域の指定状況は,北海道ホームページの「北海道土砂災害警戒情報システム」で見ることができます。吉野地区でも区域指定(平成27年3月31日)がされていて,「厚真吉野2」です。山裾にあった住宅のすべてが指定された警戒区域(イエロー)の中にあって,一部は特別警戒区域(レッド)の中にあります。実際に土砂が流れた範囲はヘリからの映像で報道されたように,イエローの範囲よりもかなり広くなっています。そもそもイエローは注意喚起ではありますが,建物への重大な被害にまではならないものとされていますから,この地震によるがけ崩れは土砂法指定の想定よりもかなり大きかったことになります。