指定建築材料以外の材料を使いたい場合の法適用

<指定建築材料以外の材料を使いたい場合の法適用>

建築基準法が想定していない材料,例えば「氷を使って家を作る」とか,こんなことをする人はいないとは思いますが「柱梁を純金(金メッキではない)で作る」といった場合にどうすればいいでしょうか。

上記のような指定建築材料以外の材料を使って建築したい場合の法適用は,次のとおりです。

法第37条は,

建築物の特定の部分に,特定の材料を使う場合は,特定の品質でなければならない」

と規定しています。特定の材料とはコンクリートや鉄骨などの指定建築材料でして,指定建築材料を使う場合は特定の品質と規定しているだけですから,法第37条は,指定建築材料以外のものを禁止しているものではありません。つまり,上の例の「氷」や「純金」の使用を禁止してはいません。

次に,法第20条について考えます。話を簡単にするために,構造計算のいらないものについて解説します。

法第20条第4号イは,

「構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合していること」

と規定し,その政令とは,令第36条第3項であり,

「この節から第7節の2までの規定に適合する構造方法を用いること」

と規定している。

「この節から第7節の2」には,木造,組石造,補強コンクリートブロック造,鉄骨造などの構造方法に適用すべき基準がある。

法第20条で「政令で定める技術基準に適合する」と定めているので,政令の「この節から第7節の2までの基準」のどれかに適合しないものは認められないことになる。

政令の基準は,例えば鉄骨造であれば,使用できる材料として「炭素鋼,ステンレス鋼,鋳鉄」と規定しているので,結果として指定建築材料の使用が義務付けられる。

上記のように,法第37条で指定建築材料の使用が義務付けられるわけではありませんが,法第20条で「政令で定める技術基準に適合する」ことが義務付けられます。上の例で,「柱梁を純金で作る」は,いずれの政令の技術基準にも適合しませんから,そのようなものは建築できません。

ただ,例外もあります。

例えば,「木材」。木材は指定建築材料ではありません。でも木造は,政令の「この節から第7節の2」の冒頭で規定されていますので,法第20条も適合することができます。当然,使用できます。

その他には,「石」,「レンガ」。これらは指定建築材料ではありませんが,政令の規定がありますから,組石造として使用できます。

かつては,法第38条の大臣認定がありましたので,指定建築材料以外のものや政令の規定のないものも認められる余地がありました。38条削除後も,令第36条第2項第三号または第4項の大臣認定があり認められる余地がありました。でも,令第36条第2項第三号または第4項も平成19年改正で消滅しましたので,現在では,法が想定しない材料や工法は使用できなくなっています。

[参考]〈令第36条第2項第三号または第4項があった時の解説文





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ちょっと解説

冒頭の「氷で家を作る」は,氷をレンガの大きさにして組石造として作れば可能かもしれません。ただし,令第37条「耐久性規定」が適用されますから融けないことを立証しなければいけません。

純金もレンガの形にして組石造として作れば可能だと思います。

ちょっと解説

左では,「法が想定しないものは使用できない」と書きましたが,「私の解釈ではできない」という意味でしかありません。どうすればできるかを検討している人もおられると思います。



このページの公開年月日:2013年1月