行政職員のいろはのい

<行政職員のいろはのい>

建築の許認可を担当する職員にとって基本的事項として知っておかねばならないことを整理してみました。確認申請や43条許可申請など許認可を担当することを想定しています。

申請書の提出根拠

申請書の提出義務者は誰か

どういう行為をするときに提出義務が生じるか

どういうタイミングで提出しなければならないか

提出先はどこか

申請書の様式は何か

申請書への添付書類は何か

申請書への記載事項は何か

手数料が必要ならばいくらか

申請書の適合を判断する基準の範囲は

自分が所属する部署にその申請を事務処理する権限が与えられているか

その申請を確認(許可など)する決裁権者はだれか

台帳整理,申請書・決裁書の事務処理の方法

提出先と審査部署が異なっている場合はその役割分担

事務処理に期限があるか

確認申請書であれば,

申請書の提出根拠鵜:法第6条第1項

申請書の提出義務者は誰か:建築主

どういう行為をするときに提出義務が生じるか:法第6条第1項各号に該当する建築物を建築しようとする場合など

などとなります。これは,そうであることを覚えておくということではなく,法令を手にすればいつでもそれを調べることができるということで,根拠となっている条文までたどり着けることが必要です。通常,

申請義務は法律,

申請書の様式,添付書類,記載事項などは省令

審査範囲は法律,

部署への事務処理権限は組織の事務処理要領,

決裁権者は組織の決済規定,

事務処理方法は事務処理要領

で定められているものです。





独り言

「いろはのい」と言ったのは私ではありません。10年ぐらい前に退職された人が在任中に言った言葉です。これを見て「許認可を担当している以上,当然のことだ」ととらえるか「そうかもしれないけど,実態としてきびしい」ととらえるかは人によるでしょう。めったに申請されない書類であれば前回の申請書・決裁書を取り出してきて,事務処理を見習って同じように処理したりします。ある意味それが一番確実だったりするのですけど,いろはのいが理解されていることが前提です。

「いろはのい」はそれ自体でかなり膨大なものですけど,許認可担当者として本当に必要なものは審査基準(確認申請であれば建築基準法と建築基準関係規定)が理解できて申請書に記されている設計がすべての基準にもれなく適合していることを審査することです。構造計算書偽装事件でテーマとなったように構造計算書に不適切な事項がないかどうかを見抜くことが必要です。そうしたことを考えれば,「いろはのい」なんて,許認可担当者が持つべき技能の内のほんの入り口でしかないことがわかります。



このページの公開年月日:2017年5月14日