杭の分類

<杭の分類>

杭を分類するならば,工場で作った杭を現場に埋め込むか,杭体を現場で作るかが,一般的な分類です。

既製杭:杭の形を工場で作ったもの

場所打ちコンクリート杭:地面に穴を掘って鉄筋籠を入れて生コンを流し込んでコンクリート杭を現場で作るもの。

そして,既製杭は杭体の素材の違いでコンクリート杭と鋼杭に分類されます。

場所打ちコンクリート杭は,地面に穴を掘る掘方の違いで,アースドリル工法,リバースサーキュレーション工法,オールケーシング工法に分類されます。

上記とは別に,杭の支持力の発現方法の違いによる分類もあります。

支持杭:杭先端の強固な地盤による反力で支持するもの

摩擦杭:杭先端は強固な地盤に到達しておらず,杭の周面の摩擦力で支持するもの

建築基準法上では,「木杭」とその他(令第38条),「支持杭」と「摩擦杭」(告示H13-1113),「打ち込み杭,セメントミルク工法による埋込み杭」と「アースドリル,リバースサーキュレーション工法若しくはオールケーシング工法による場所打ちコンクリート杭」(告示H13-1113)に分類されています。

国の「[cshiyousholink1]」では,「既製コンクリート杭」「鋼杭」「場所打ちコンクリート杭」に分類され,
「既製コンクリート杭」は,さらに「打込み工法」「セメントミルク工法」「特定埋込み杭工法」に分かれ,
「鋼杭」は,さらに「打込み工法」「特定埋込み工法」に分かれ,
「場所打ちコンクリート杭」は,さらに穴を掘る工法の違いで「アースドリル工法」「リバース工法」「オールケーシング工法」に分かれます。
「場所打ちコンクリート杭」では,杭体の違いで「場所打ち鋼管コンクリート」がありますし,鉄筋コンクリート杭の先端を広くした「拡底杭」があります。

杭の分類を表にまとめると,次の通りです。

杭の

分類

「杭体を工場で作るか現場に掘った孔内で作るか」による分類

Ⅰ既製杭

Ⅱ場所打ちコンクリート杭

「杭体の素材」による分類
Ⅰ①既製コンクリート杭
Ⅰ②鋼杭
<解説はこちら>
既製コンクリート杭の工法〉〈既製コンクリート杭の品質〉〈鋼杭の工法〉〈鋼杭の品質
「地面に穴を掘る掘方の違い」による分類
Ⅱ①アースドリル工法
Ⅱ②リバースサーキュレーション工法
Ⅱ③オールケーシング工法
支持力を発現する方法による分類

Ⅲ支持杭

Ⅳ摩擦杭

「支持杭」は杭先端が強固な地盤に定着していて支持力を発現するもの。
「摩擦杭」は,周面の摩擦力で支持力を発現するもの。

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このページの公開年月日:2015年2月23日