<溶接金網,鉄筋格子>
鉄筋の分類から外れるのかもしれませんが類似のものに「溶接金網」と「鉄筋格子」があります。
溶接金網の品質は,JISG3551「溶接金網及び鉄筋格子」で規定されています。
「溶接金網」も「鉄筋格子」も鉄の棒材を縦横に配置して交差した部分を電気抵抗溶接して固定したものです。違いは,鉄の棒材に何を使うかです。
溶接金網:鉄線で,JISG3532のSWM-P,SWM-C,SWM-R,SWM-Iを使用したもの
鉄筋格子:棒鋼で,JISG3112のSR235,SR295,SD295A,SD295B,SD345を使用したもの
溶接金網の鉄線の太さ,鉄筋格子の棒鋼(鉄筋)の太さは次の通りです。
鉄線の種類 | 太さ(mm) | |
溶接金網 | SWM-P,SWM-C | 2.6~18.0 |
SWM-R,SWM-I | 4~16 | |
鉄筋格子 | 丸鋼:SR235,SR295 | 6~16 |
異形棒鋼:SD295A,SD295B,SD345 | D4~D16 |
溶接金網の使い道。
溶接金網は,屋根保護防水の保護コンクリートに入れてひび割れ防止に使います。その溶接金網は,鉄線径φ6㎜で網目寸法100㎜のものと決まっています(国の標準仕様書(9.2.2))。コンクリート舗装のひび割れ防止にも使います(国の標準仕様書(22.5.3))。鉄筋コンクリート造の梁の貫通孔の周りに配置してコンクリートのひび割れを防止することに用います(国の標準仕様書の各部配筋参考図7節)。また,テラゾーブロックの心材として入れて,補強することに使われます。
溶接金網の許容応力度は,引張の場合にのみ設定されています。
鉄筋格子は,JISG3112の異形棒鋼を縦横に並べて作ったものですから,RC壁の鉄筋として配筋でき,構造設計にも用いることができます。
ただ,鉄筋格子を使って配筋されたものを見たことはありません。
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<溶接金網・鉄筋格子メーカー>
「中国金網工業㈱」
「㈱トーアミ」
「溶接金網」は現場では「ワイヤーメッシュ」と呼ばれる場合があります。
<おわび>
以前のこのページで「溶接金網は建築基準法上許容応力度が設定されていない」と記述していました。間違いでしたので2015年5月31日に修正しました。
<鉄筋の関連情報>〈現場で鉄筋径の判別方法〉
普通の鉄筋は,まっすぐなものですが,コイル状に巻かれたもの「バーインコイル」もあります。〈バーインコイル〉
鉄筋の分類から外れるかもしれませんが類似のものに「溶接金網」と「鉄筋格子」があります。〈溶接金網と鉄筋格子〉
耐震補強する時に使う「スパイラル筋」があります。〈スパイラル筋〉
<関連情報>
〈鉄筋の品質〉
〈コンクリートの品質〉
〈型枠の品質〉
〈鋼材(炭素鋼)の品質〉
〈鋼材(ステンレス鋼)の品質〉
〈ボルト・高力ボルト・アンカーボルトの品質〉
〈あと施工アンカー〉
〈_杭_〉
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このページの公開年月日:2014年1月17日