官庁施設の設計業務等積算基準

<官庁施設の設計業務等積算基準>

建築士の設計費用を積算する手法は建築士法の告示で定められた手法〈建築士法による業務報酬基準〉ともうひとつあります。それが,「官庁施設の設計業務等積算基準」です。私は,告示を写してこの積算基準を作ったのだと思っていましたが,積算基準の方がきめ細かいです。この積算基準は,国土交通省のHPで見ることができます。

官庁施設の設計業務等積算基準平成28年2月

   └「官庁施設の設計業務等積算要領平成29年3月

  この積算基準では,人件費の金額をどうするかの定めがありますし,延べ面積の適用範囲が限定されていませんし,改修工事の場合は延べ面積ではなく図面枚数で算出できるようになっているなど,告示よりも具体的に規定されています。一方で戸建て住宅の設計費は算出できません。


この積算基準の「積算要領」では,人件費の金額は次のように定めています。

直接人件費の単価は,国土交通省で公表している『設計業務委託等技術者単価』における『技師C』の単価を用いることができるものとする

平成29年度のこの資料によれば,「技師C」の金額は,30,000円です。これは1日の金額ですから,1時間当たりに直すために,8で割ります。


「官庁施設の設計業務等の積算基準」では,業務時間数を面積に対する関数で規定しています。面積を入れて算出される業務時間数は,告示の表の数値とほぼ一致しています。そういう意味で,積算基準と告示とは整合がとれています。


「官庁施設の設計業務等積算基準」のもうひとつの特徴は,改修工事の場合に図面枚数による報酬金額算出方法を規定していることです。この算出方法は,業務報酬基準の告示にはありません。

図面枚数による報酬金額の算出方法は,「官庁施設の設計業務等積算基準」の下にある「官庁施設の設計業務等積算要領」の中にあります。その中の,「第2章 業務人・時間数の算定方法」の「2 設計にかかる業務に関する算定方法2(図面目録に基づく算定方法)」です。

この算出方法は,想定する改修工事費からその金額に相当する床面積を算出(その式がある)して,その床面積で業務時間を算出して1枚あたりの業務時間を算出するものです。したがって,改修工事費が大きくて,図面枚数が多いほど報酬金額が高く算出されますし,建物用途の類別も適用されます。

この算出において,「算定係数1~4」があって,これは変動する値であり毎年更新されています。現在(平成28年6月1日)の係数は,これです。

官庁施設の設計業務等積算要領 第2章3.2(3)における算定係数





積算の関連情報
工事費積算

└〈数量積算の注意点

建築士法による業務報酬基準
地盤調査の積算(地盤調査費用の算出)

※ 国の技術者単価は毎年度ごとに改訂されるものですが,26年度は年度になる前の26年2月からの適用でした。27年度も2月で,28年度も2月で,29年度は3月でした。 技師C=30,000円(29年度)

注意:図面枚数は,A1判での枚数であることが規定されています。A2判ならどうするのかは規定されていませんが,常識的に,A2判2枚でA1判1枚に換算することになるでしょう。



このページの公開年月日:2012年6月29日

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