金属系あと施工アンカーの解説

<金属系あと施工アンカーの解説>

「金属系アンカー」について解説します。

金属系アンカーの分類」で,いろいろな種類の金属系アンカーが解説してあります。これらの特徴を解説します。

金属系アンカーは,「打込み方式」と「ねじ込み方式」に分類されます。
打込み方式:アンカーの奥の広がる部分を広げるためにハンマーでたたくもの
ねじ込み方式:ねじ込むことで広げるもの

「打込み方式」は,さらに「拡張子打込み型」と「拡張部打込み型」にわかれます。
拡張子打込み型:アンカーの内部にある拡張子をハンマーでたたくもの
拡張部打込み型:アンカー内部の拡張子は穴の奥にあって,アンカー自体をたたくことで拡張部を広げるもの

「拡張部打込み型」は,さらに「本体打込み式」と「スリーブ打込み式」にわかれます。
本体打込み式:本体に穴があいていて,穴にメネジが切ってあるもの
スリーブ打込み式:本体からボルトが出ているもの

以上が,金属系アンカーの分類です。これらの方式を適材適所で使うのですが,建築分野では,「拡張部打込み型」の「本体打込み式」が多く使用されていると思います。


次に,金属系アンカーの大きさを解説します。

金属系アンカーの大きさの規格は,M10,M12,M16などで表現します。Mの次の数字が金属系アンカーの「径(mm)」なのですが,径は金属系アンカーの本体の径ではありません。本体打込み式(本体に穴があいていてメネジが切ってある)でも,スリーブ打込み式(ボルトが出ている)でもネジの径(山から山まで)のことです。コンクリートの穴に打ち込まれる部分(本体)の径はネジの部分より大きいです。コンクリートに開ける穴はもっと大きいです。
例:エイ・ワイ・ファスナー株式会社の商品名「プラグアンカー」で,呼びがM12のものは,メネジの部分がM12であり,本体の外径は,17.5mmである。コンクリートに開ける穴は18㎜。


金属系アンカーの許容耐力を解説します。

金属系アンカーを取り付けることによって,どれだけの力を支えられるのかは重要なことです。必要な耐力は,引き抜きとせん断でしょう。
耐力は,主に次の3つで決定されます。
① ボルト,② アンカー本体,③ コンクリート
といった一般的な解説まではできるのですが,どの金属系アンカーがどれだけの力を支えられるかは,実は,ちょっと難しい問題です。すみません。メーカーに問い合わせてください。

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このページの公開年月日:2013年4月