<地盤の液状化の判定>
〈地盤の液状化の必要調査内容〉で調査して液状化判定が必要,となった場合は,「建築基礎構造設計指針」(日本建築学会)に判定基準が示されています。学会基準は書籍として販売されていますので,HP上でただで閲覧することはできません。とはいえ,例えば,
「液状化の検討方法について」(香取市)
「液状化の判定と対策」(大阪市)
は,参考になります。
「建築基礎構造設計指針」(日本建築学会)の判定基準を読めば判定基準が習得できるのですが,実は読んでもわからない部分があります。
補正N値(Na)を求める式の中にあるN:「トンビ法または自動落下法による実測N値」と書いてありますが,標準貫入試験のN値として使われています。標準貫入試験のことを昔はトンビ法と呼んだのかどうか知りませんが,用語を修正してほしいです。
有効土被り圧:
全土被り圧:
上記は,判定の中身の計算式ですが,実は肝心の想定する地震の規模が「建築基礎構造設計指針」(日本建築学会)では,示されていません。地震に関して必要とするデータは,「地表面における設計用水平加速度」と「マグニチュード」です。その地点における水平加速度はともかく,「どうしてマグニチュードが入っているのか」と思いますよね。これは,マグニチュードが大きいと地震動が長く続くので繰り返し揺すられると液状化しやすくなることを加味するためのデータです。で,これらにいくらの数字を入れて検討するのかは,「建築物の構造関係技術基準解説書2007」(国土交通省建築指導課監修)に,限界耐力計算をする場合のレベルとして150galと350galが示されていて,150galでは液状化しないこと,350galでは軽微な範囲であることを示しています。マグニチュードをいくらにするかは示されていません。
次は,液状化が起こりうると判定された場合にどうするかです。
地盤改良して液状化がないようにするという方法や,液状化を考慮して杭基礎の杭が水平力に耐えるように設計するなどの方法があります。「建築基礎構造設計指針」(日本建築学会)や「建築物の構造関係技術基準解説書2007」(国土交通省建築指導課監修)に考え方が示されています。
と,ここまでにします。私はまだ,これを解説できるほど習得できていません。
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<地盤調査の関連情報>
〈地盤調査〉
└〈孔内水平載荷試験〉
└〈平板載荷試験〉
<地盤の液状化の関連情報>
<液状化判定の指針>
2013年4月1日に国土交通省から宅地の液状化判定の技術指針が出ています。
「宅地の液状化被害可能性判定に係る技術指針の記者発表」
この指針では,想定する地震を「震度5程度の中地震」と示して,判定基準も示しています。算出に使う計算式は,「建築基礎構造設計指針2001(日本建築学会)」と「道路橋示方書・同解説Ⅴ耐震設計編(日本道路協会)」としていて,式自体は紹介していません。両方とも販売されている書籍でネット上でただで閲覧することはできません。
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このページの公開年月日:2013年11月16日